「つくる人」と「つかう人」のこだわりを追求する

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600以上のブースが出展。そこにはものづくりのエネルギーが集っていた:参加者からみたMaker Faire Tokyo 2018

株式会社tsumug(ツムグ)が提供するTiNK(ティンク)のように、IoT製品を作っているものづくりの人はたくさんいます。 そんなものづくりの人たちが一堂に会するイベントとして世界的に有名なMaker Faireが、東京でも開催されました。

「Maker Faire Tokyo 2018」は、東京ビックサイトで開催される、ものづくりのための交流会で、2018/8/4(土)と8/5(日)の2日間行なわれました。
出展ブース数は約600組。二日間に渡って、多数の来場者がありました。

このイベントがどういったものなのか、ここでは参加者の目線で紹介します。

国内最大級のDIY展示・発表会

Maker Faireは、電子工作に限らずさまざまな手作りのものを公開、展示することで体験を共有するイベントです。

最初のMaker Faireは、サンフランシスコのベイエリアで開催され、現在ではニューヨーク、デトロイト、カンサスシティ、ニューカッスル(イギリス)、ローマ、日本などで開催されています。

2017年に開催されたベイエリアでのMaker Faireでは、1200組以上のMaker(出展者)と125,000人以上が来場し、またニューヨークのMaker Faireでは750組以上のMaker、90,000人以上が来場するなど、どこも大盛況でした。

一方、Maker Faire Tokyo(以下、MFT)は、このMaker Faireの日本版で、国内最大級を誇り、2017年のMFTでは、450組のMakerが出展し、20,000人が会場を訪れています。
2018年の今年は、さらに出展者数が約600組を超え、MFT史上最大規模になっています。

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国際展示場の入り口にあった大きな看板

広い会場で「自転車」や「傘のドーム」の展示も

MFT2018の会場は東京ビッグサイトの西1・2ホール全体だったのですが、各ブース間が余裕を持って設営されており、傘を使ったプロジェクトスクリーンや、ペダル式のトレーニングマシンが展示されているなど、同じく東京ビッグサイトで例年行われているコミケットに比べて空間が広く使われていました。

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傘をプロジェクタスクリーンとして立体的に使っている方も

出展者は、個人による出展も多いですが、スタートしたばかりの企業出展も多く、面白いテクノロジーを見ることができます。

全国から凄腕のものづくりメンバーが大集結

すごい多くのMakerが出展していましたが、全て紹介することはできないので、その中から気になったブースをいくつか紹介します。

くらき永田保育園:R-1の空ボトルで作った手作りデジタルオモチャ

くらき永田保育園は日本で初めて「保育アイデアソン」を開催した神奈川県の保育園です。2月24日に行われたアイデアソンでは保育士の他、広報・エンジニア・デザインなど様々な分野の人が集まり「デジタルで保育をどう変えるか」などについてアイデアを出し合いました。

今年4月に同保育園主催で、手作りオモチャのコンテスト「R-1グランプリ」が開催されました。
そこに出展された作品が、ここでは実際に遊べて体験できました。
ちなみにここでいう「R-1」は、市販されているヨーグルト飲料のことで、この空の入れ物を使ったオモチャのコンテストなのでR-1グランプリと名付けられたそうです。

振動すると光るオモチャや、魔方陣の上でアイテムを擦ると磁石で反応して光るオモチャなどが展示されていました。

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振動で光るオモチャは、振動で反応するLEDのパーツが入っている。魔方陣と、擦るためのR-1の容器には磁石がついており、磁気で反応して光る仕組みになっている

こちらの紙芝居は、応援すると温かくなったり風が吹く、4D映画のような体感型紙芝居です。
応援するときにR-1のから容器でできた音の出るおもちゃを使います。音に反応するセンサーが紙芝居の枠についており、北風のときには扇風機が動き、太陽のときにはヒーターが連動して動きます。
太陽と北風の判断は、紙の左下にあるバーコードで認識します。

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オモチャで応援すると、紙芝居の台の下にある扇風機またはヒーターが場面に応じて稼働して、風や熱を送る仕組み

近畿大学みぞラボ:仮想スタンプラリーシステム「うごスタ」

近畿大学理工学部情報学科自然言語処理研究室に所属している学生が作った、トレーニングマシンと映像を連動させたシステムが「うごスタ」です。
Googleのストリートビューや個人で撮影した風景映像を裸眼・VRゴーグルで見ながら、ペダル運動をするトレーニングマシンなどで体を動かしてスタンプを取得していく、というもの。
健康促進や医療、観光などでの利用を目指して開発中とのことです。

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うごスタの説明ポスターとトレーニングマシン。マシンはプロジェクターの映像が連動して進むしくみ

100円ロボット部:ロボット帽子

100円ロボット部とは、100円ショップで購入できるものと、低価格なパーツでロボットを作っていく部。ここでは、電池ボックス、サーボモーター、そして「グルーモーター」というアプリを使って、口がパクパク動く帽子「ベースペコ」を作っていました。

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100円ロボット部は実際に帽子を作るワークショップをしていた

create_clock:光る 前骨格ロボット

create_clockでは、ガイコツのような前骨格ロボット(手動)と握手ができました。 また、100円ショップで販売されている風船とストロー、ミカンネットを使って作成された「空気式人工筋肉アーム」や、マイクロビーズと風船で作成された、物をつかんだりできる「ジャミンググリッパー」もありました。

練り歩く前骨格ロボット(上)と注射器を使った人工筋肉。注射器を押したり引くことで人工筋肉が動いている

魔法使いになれる!?extbroom

MONO Creator's Labが展示していたextbroom(エクストブルーム)は、箒の中にモーターやタイヤが内蔵されており、ローラーブーツなどを履くことで、自由に移動ができる乗り物になっています。
まるで映画「ハリーポッター」のような体験が可能です。

extbrooは持つところが長いので大きく感じる

実際に滑走している様子

普通科高校生のチームが作ったロボット

ロボットコンテスト「FIRST Robotics Competition」(以下FRC)に出場した、唯一の日本チーム「FRC Team SAKURA tempesta」のブースです。

FRCは、アメリカで開催される世界的なロボットコンテスト。2018年開催時はアメリカ、カナダ、中国など28か国から27000人以上の学生を含む3,647チームと25,000人のメンターが参加しています。

「FRC Team SAKURA tempesta」は千葉を中心に東京、埼玉など、複数の普通科高校の生徒約20名で構成されたチームです。ブースでは、実際に大会で作成されたロボットの動きを見ることができました。

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実際に大会参加時にチームが作成したロボット。競技で使ったときと同じサイズのボックスを持ち上げたりしていた

チームメンバーの高校2年生の島田早織さんも普通科の高校生。
「チームや競技のことをいろいろな人に知ってもらい、スポンサーにもガンガンアピールしていきたいです。メンバーの半分が受験、就職を控えた高校3年生。来年も大会に参加したいので、2年生以下の高校生はぜひ参加してください!」 とのこと。

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「チームや競技のことをいろいろな人に知ってもらたい」と笑顔で答えてくれた島田早織さん

また、同じ高校2年生の中島悠翔さんは、過去にロボカップジュニアのレスキュー競技に出場するなどの経験がある、ロボット製作の中心的存在です。

今年のFRCに参加したときに苦労した点を伺いました。

「FRCは、テーマ発表から大会まで6週間。ロボット完成後に操作練習することを考えると、なるべく早く作らなければならないのですが、チームメンバーのほとんどがロボット製作の初心者なので、ネジの締め方や作り方などを教えながら期間内に完成させるのが大変でした」

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ロボット製作を中心になって頑張っている中島悠翔さん

バラエティに富んだものづくりのエネルギー

ベテランの方から小・中・高校生などの若い世代、外国の方など、年齢や国を超えた幅広い層のいろんなアイデアが集結した、楽しめるイベントでした。

見るだけでも楽しいですし、アイデアがあれば、子供でも大人でも、誰でも気軽に出展できるMaker Faire Tokyo。

出展している皆さんが、目をキラキラさせて面白いアイデアを伝えたり楽しんだりしている様子がとても印象的でした。

文・写真:西村 太一

ライター。動画編集が好きな役者・声優志望の人。自転車で色んなところに行きたがり、カメラで色んな場所を撮影したがる。自分の好きなソフトを紹介して喜んでもらうことに喜びを感じる。執筆、映像編集、写真、声優の他、簡単なイラストも。

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