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海外出展のハードルは高くない! 僕を魅了した街深センは、たくさんのフィードバックをもらえる場所:Maker Faire Shenzhen 2018に出展してみた

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中国の深センで行われたMaker Faire Shenzhen 2018

tsumugが提供するコネクティッド・ロック「TiNK(ティンク)」は、まさにものづくり技術の結集。 そんなものづくりの人たちが集まるMaker Faireというイベントが、世界各国で開催されています。 今回は、なかでも成長著しい街深センで行われた「Maker Faire Shenzhen」を、そこに出展した一瀬卓也さんがレポート。
「ものづくり未経験の僕でもできるかも」──あえて海外のMaker Faireに出展するワケ

僕は普段、インターネットの会社でスマホアプリのエンジニアをしているのですが、その傍ら2016年から国内外のMaker Faireに参戦して、自分でつくったプロダクトの展示を続けています。これまでに大垣、ベイエリア、シンガポール、東京、台北、バンコク、プラハのMaker Faireで展示をしました。

僕が海外のMaker Faireに展示側で参加したいと強く思うようになったのは、2016年に「Maker Faire Shenzhen」を訪れてから。それまでは本業でもハードウェアに関係する仕事はまったくやっておらず、電子工作やDIYとは無縁の生活を送っていたのです。

ただ、エンジニアの例に漏れず、IoTガジェットやロボットは昔から好きだったので、ものづくり好きが集まって展示する「Maker Faire」というイベントの存在は以前から知ってました。しかし先ほども述べたように、僕自身ハードウェアについてまったく知識がない人間だったので、レベルの高いプロダクトをつくって展示してる本職の人たちに混じって展示するのは、当初抵抗があったのです。

そんなふうに考えていたとき、高須正和さんが主催する、中国の深センを見て回る「ニコ技深セン観察会」というイベントが開催されていることを知り、それに参加することに。はじめて訪れた深センは、テクノロジー好きの僕にとってもすごく刺激的でした。

すっかり深センに魅了された僕は、その年の秋にもMaker Faire Shenzhen 2016を見るために再度訪れました。そこで、展示を通じて深センの人たちと交流するMakerの姿を見て、自分も展示を通してその国の人々と交流したいと強く思ったのです。そのように感じてからは、完成度にこだわらずにプロダクトをつくって国内外のMaker Faireにもっていく活動を続けることにしています。

Maker Faire Shenzhen2018参加してみた

そんな僕を魅了したMaker Faire Shenzhenが、今年も「Maker Faire Shenzhen2018」という名前で開催されることになりました。1ヶ月前まで開催日程と開催場所がアナウンスされなくて焦ったのですが、ギリギリまで待って日程調整してなんとか出展することができました。

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http://www.shenzhenmakerfaire.com/2018/

出展するなら2人以上で、Maker Faire Shenzhen出展のススメ

さて、海外の展示会に申し込むというと、ハードルが高そうな気もしますが、公式のWebサイトからであれば、英語さえわかれば簡単に申し込めます。しかも個人で申し込めばすべて無料(企業が参加する場合は料金が発生します)。

僕のブースサイズは2.5m×2mで、1.2m×0.4mの長机と椅子2つが最初から用意されていました。1ブースの展示者人数はとくに決まっていませんが、荷物の保管や休憩などを考慮すると、1作品につき2人以上で参加するのがオススメ。僕は今回うっかり1人で申し込んでしまいましたが、友人のMakerにサポートしてもらえたので、しっかり休憩を取りながら展示できました。

球体型ロボット「omicro」とスマホでコントロールするLEDバッジ「Matled」を展示

僕は、2016年からずっと「omicro(オミコ)」という球体型ロボットをMaker Faireで展示しています。今回はそれと合わせて「Matled(マトレッド)」というスマホでデザインの変えられるLEDバッジも展示しました。

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僕のブース

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展示ブースの目の前は海!

「omicro」についてもう少し詳しく説明すると、スマートフォンやタブレット、ゲームコントローラー、Apple Watchなどから操作できる中型サイズのロボットボールです。

家に余ってる部品でロボットボールが作れそうだったので、最初は興味本位で作りはじめましたが、いろいろな場所で展示してみたら「組み立て式ロボットボールにしてSTEAM教育
*1 用に売ってほしい」という声が多く、最近はそのアイデアが正しいかを展示しながら検証してます。

omicro.tokyo


今はまだ販売していませんが、近いうちに販売したりオープンソースハードウェア化して、いろいろな人にプラモデル感覚で組み立ててもらいたいと考えてます。

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omicroをiPadで操作する地元の子供

omicroの展示は、毎回大人より子どもの反応がよく、深センでもあいかわらず子どもの反応がよかったです。

子どもは動くボールを見つけるといろいろな遊びをはじめます。僕は毎回コントローラーの種類や渡し方、スマホアプリの機能を時間帯で変えたりして、どんな遊びをはじめるのか様子を見ています。今回のMaker Faireは幼稚園・小学校低学年くらいの子どもがとても多かったので、いつもと違う子どもたちのいろいろな遊び方を観察することができました。

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omicroの操作の順番待ちをしてる地元の子どもたち

Maker Faire Shenzhenの場合、大人は一言めに「どういう仕組みでこれは動いてるのですか?」「中の仕組みを見せてください」「どこで部品が手に入りますか?」と聞いてくる人が多く、つくる側目線の人が他の国と比べて多かった気がします。

子ども達は自分でボールを操作するのが好きなようですが、大人は自分で操作するよりも僕がやったデモンストレーションを見てるときのほうが反応がよかったです。とくにApple Watchを使ってハンドジェスチャーでロボットボールを操作するデモンストレーションは、かなり反応がよくて多くの人が足を止めて見ていました。

子どもからのフィードバックをプロダクトに落とし込みたい

今後は、引き続きいろいろな国のMaker Faire に参加して、多くの子どもにプロダクトを触ってもらう活動を続けようと考えています。それは、子どもは僕が思いつかないような遊びをいろいろ思いつくからです。

彼ら彼女らが思いついた遊びを機能に落とし込んで、よりよいプロダクトにしていきたいーーそう思っています。

情報と情熱が集うハードウェアの聖地は、Makerにも優しかった

Maker Faireに来るといろいろな方からアドバイスがもらえます。僕はこれまでにプラスチックの専門家や回路設計の専門家、僕と同じような球体型ロボットをつくってる人と何度もMaker Faireで遭遇して、情報交換をしてきました。ハードウェアの専門家でない僕にとっては、そういった人たちからのアドバイスはとても貴重なのです。

どのMaker Faireでもそういった出会いはあるのですが、今回のMaker Faireはとくにそういったアドバイスがもらえる機会が多かったです。深センに集う熱い人々と情報交換ができる素晴らしいチャンス。また、子ども向けのプロダクトをブラッシュアップするにはもってこいの場所なので、そういうプロダクトをつくっている方は、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。

文・写真:一瀬 卓也

渋谷のIT企業で働くスマホアプリエンジニア。カレーとモノづくりが好き。omicroというロボットボールを作ってます。


Maker Faire Shenzhen2018の出展作品やブースはこちらの記事から

*1:STEAM教育……Science、technology、Engineering、Art、Mathematicsの頭文字をとった言葉で、文字通り科学・技術・工学・芸術・数学の教育分野。

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