ロボティクスファッションクリエイター“きゅんくん”の初個展「継往開来」

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tsumugでハードウェアエンジニアとして働く松永夏紀さんにはもう一つの顔がある。「ロボティクスファッションクリエイター」のきゅんくんだ。そのきゅんくんの初個展が新宿眼科画廊にて、7月2日~14日の間に開催される。その名も「継往開来」だ。この言葉は何を意味するのか。

「ロボティクスファッションクリエイター」きゅんくんの初個展

tsumugにはいろいろなエンジニアが集まって開発を進めていますが、中でもハードウェアエンジニアの松永夏紀さんは、tsumugの開発に深く関わりながらも、「ロボティクスファッションクリエイター」のきゅんくんとしても活動しています。

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そのきゅんくんが、今回初の単独個展を開催することになりました。その名も「継往開来」。これは「先人の事業を受け継ぎ、発展させながら未来を切り開くこと」を意味します。きゅんくんによると、研究も作品も、過去の偉業を受け止めた上で新しい未来を切り開くものだと考えていて、この展示は継続と始動の意味を持っているとのこと。引継ぎ、発展させる、それを表したのが「継往開来」という言葉だそうです。きゅんくんの口からも、しきりに「原点回帰」という言葉が飛び出しました。おそらく、ここから新に歩みを進めるための個展ということなのだと思います。

個展の展示

個展では以下のような展示があります。今まできゅんくんが作ってきたウェアラブルロボットを見ることができます。

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また、きゅんくんの制作する研究用途のウェアラブルロボット「Fylgear(フィルギア)」を装着し、Fylgearとコミュニケーションを取る被験者実験にも参加できます。実験実施日は、7月3日(土)、4日(日)、6日(火)、9日(金)、12日(月)、13日(火)で、所要時間は1時間です。謝礼は出ませんが、最新のウェアラブルロボットが試せます。以下のサイトで予約してください。

passmarket.yahoo.co.jp

「クリエイター」と「ハードウェアエンジニア」

個展では3日と4日にトークイベントが開催されました。

3日は「”作品作
り”と”研究”はどう両立するのか」というテーマで、きゅんくんの研究を指導する研究者 塩見昌裕さん、きゅんくんに板金ロボット制作のきっかけを与えたエンジニア松村礼央さんをゲストに招き、”作品作り”と”研究”を、エンジニアとして、ロボティクスファッションクリエイターとして、どう両立するのかについて話をしました。

4日は近衛りこさんと池澤あやかさんを招き、「日常のきゅんくんを解体する」をテーマに普段のきゅんくんとクリエイターのきゅんくんについてトークしました。

近衛りこさんは、きゅんくんが世に知られるきっかけになったウェアラブルロボット「METCALF clione(メカフクリオネ)」のPVに出演したモデルです。今回の「継往開来」でも、再びメインモデルとして参加しました。きゅんくんいわく、「前回が“日常”を切り取るということで、りこちゃんには制服を着てもらったけど、今回は“非日常”ということで、人間の中での無機物的な表現を求めて、ラバーファッションを着てもらうことにしました」とのこと。

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また、池澤あやかさんは、同じくtsumugのメンバーで、きゅんくんがハードウェアエンジニアなのに対し、池澤さんはソフトウェアエンジニアでもあるので、お互いエンジニアとして成長を見守ってきた分、出会った頃と今の違いについての話題が飛び出しました。

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そして特に盛り上がったのは、やはり3人の共通点の話。きゅんくんは「クリエイター」と「ハードウェアエンジニア」、近衛りこさんは「歯科衛生士」と「コスプレイヤー」、池澤あやかさんが「タレント」と「ソフトウェアエンジニア」、全員が二足のわらじを履いていること。その切り替えの仕方や、2つの職業を持っていて良かったこと、悩んだことなど、2つの職業を持つ者同士の共感ポイントで、大いに盛り上がりました。

元々は自身もモデルとして近衛さんとも活動していたきゅんくん。いつからモデルを辞めて制作やエンジニアリングに専念するようになったのか、という質問では、「モデルだと自分で着ているときにメンテナンスできないから」や「自分で着ると写真が全部同じ雰囲気になってしまう」という答えがありました。他にも「このまま(ハードウェアの)知識もつけずに名前だけが売れて忙しくなったら、(ハードウェアの)知識を学ぶ時間がなくなって、それがとても怖いと思った」という本音も飛び出しました。

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VR会場も

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個展なので、もちろん直に見たほうがおもしろいですが、コロナ禍というこのご時世ですので、会場に来れない方も多いでしょう。そんな会場に来れない方のために、バーチャルSNS「cluster」上に、画廊に展示している作品の一部がバーチャルで展示されます。詳細については、きゅんくんのTwitter(https://twitter.com/kyun_kun)をご覧ください。

個展の情報

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<会期>
7月2日(金)~14日(水)12:00~20:00
水曜17時まで・木曜休廊

<会場>
新宿眼科画廊 スペースM、S、E
〒160-0022 東京都新宿区新宿5丁目18−11 タナカビル
https://www.gankagarou.com


文:藤倉涼 
写真:山﨑悠次

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