トイレセンサーから都市型農業まで……ベンチャー5社が語る「住宅IoT」普及のカギ

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IoTやAIを活用した住宅で、快適な暮らしを目指す“スマートホーム”。スマートスピーカーが一般家庭にも普及するようになり、多くの人が意識するようになった考え方です。

慶應義塾大学SFC研究所を中心に、「住宅×IoT」の活用事例を産学協同で研究する「インテリジェントホームコンソーシアム(Intelligent Home Consortium:IHC)」が、2018年11月5日、“スマートホーム”に関連する事業をおこなうベンチャー企業のピッチイベントを開催。

会の前半では集まったベンチャー企業5社がピッチを実施しました。本記事では、その内容を紹介します。


●Symax……トイレにセンサーを設置、おしっこで体調を管理できるアプリを開発
●SOUSEI Technology……住宅オペレーションシステムのゲートウェイデバイスを開発
●プランティオ……住宅でもできる野菜づくりデバイスで都市型農業を促進
●MODE, inc.……速い・安全・低コストのIoTシステムを構築
●tsumug……単体でLTE通信する電子錠で安全を再定義する


それぞれが違った分野の事業ながらも、「住宅×IoT」という枠組みで相互に機能する可能性が見えたイベントとなりました。

Symax代表取締役 鶴岡マリア

トイレでおしっこをするだけで体調を改善?

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トイレでおしっこをするだけで自分の体調を可視化できるーー。SF映画に出てくるようなサービスを提供するのが、Symax社。代表取締役の鶴岡マリアさんは、自社サービスを「日本人の多くが抱えている健康リスクを軽減する」と説明しています。

「現在、日本では約5人に4人が、生活習慣病が原因で亡くなります。その一方で、健康診断や定期検診に行かない、または行く必要がないと思っている人、忙しくて行けないという人が非常に多い。

それに対して、私たちのプロダクトは、アプリをインストールして、トイレにセンサーを取り付けるだけ。そこで毎日おしっこをすることで、スマホに分析結果が届きます。

センサーの取り付けは工事不要。わずか10分ほどで、企業オフィス、自宅、商業施設、どんなトイレにも取り付けが可能です」

この取り付けたセンサーによって、どんなことがわかるのでしょうか。

「このおしっこは、体調や病気に関する情報をたくさん含んでいるので、糖尿病や痛風、その他の生活習慣病のリスクを技術的に分析することが可能です。このプロダクトを使うことで、『現在自分はどんな体調なのか?』ということを、感覚だけでなく、定量的なデータによって分析できます。

スマホに入力したプロフィール情報から、『最近、疲れやすい体になっている』『過剰なストレスがかかっている』など、現状を分析。それぞれの体質に合わせた『アルコールを控えるべき』『ビタミンB2を摂りましょう』など具体的な生活アドバイスを提供していきます。追加のオプションとなりますが、定期的な病気リスクの高まり等の情報を配信しています。

この製品の仕組について、センサーで生データを取得し、弊社の解析サーバーへ送信。ノイズを除去して測定結果を得て、過去の測定結果をとプロフィールを参照して体調を分析、スマホに結果を配信するというものです」

ヘルスケア製品で大事なのは「継続すること」

これまでにも、さまざまなヘルスケア製品が世の中にリリースされてきました。しかし、このSymaxのサービスは、既存のものと比べて継続性の点で勝っていると鶴岡さんは言います。

「この製品を使っていただいたことで、そもそも『自分は健康だ』と信じ切っていた方が、そうでもないという事実に気づいて、生活を改善したというケースもありました。

改善する前に、まずは自身の状態を認識する、というポイントが非常に重要です。その次に必要なのは、継続すること。

既存のヘルスケア製品では、なかなか続かないことが多く、1週間で40%ほどが離脱するというデータもありますが、現在我々が使っていただいている企業のオフィスでは、IDカードや社員証をタッチする手間を加えても、3ヶ月継続率が94%であることは、非常に自信をもてる数字だと認識しています。

さらに研究でも、腎臓内科や泌尿器科の医師から『ここまで細かく、ヒストリカルなデータを取る手法は、これまでにない』という意見も寄せられています。臨床研究を重ねることで医学的発見もあるはずということで、研究者との共同研究も行っています」

この便利なサービス、現在はどれくらい普及しているのでしょうか?

「現在は、企業向けサービスを提供していて、社員の生産性向上やミドル・シニア層の活用や採用活動でのリスク低減などのため、大きな会社を中心に10社ほどに導入しています。

3ヶ月に1回レポートを発行、組織全体の情報を知ることで、人事施策に活かしてもらっています」

公式ウェブサイトでは、法人、個人の両方に向けたサービス紹介ページがあります。忙しい現代人にはありがたいこのサービスによって、予防医療が促進され、国全体の医療費が下がる……そんな未来が訪れるのかもしれません。

SOUSEI Technology代表取締役 乃村一政

家電ではなく建材として「住宅IoT」を広げる

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住宅分野ではなかなか普及していない「IoT」ですが、この状況を変えようと奮闘するのが、SOUSEI Technology代表取締役の乃村一政さん。この会社、どのような経緯で設立したのでしょうか。

「2010年に奈良県で設立した住宅を立てる会社『SOUSEI』が、2年でエリアナンバー1、6年で県ナンバー2になりました。この会社で私は、2012年から住宅ITの分野に特化して、これからご紹介する住宅用の頭脳デバイスと、アプリケーションの開発をしています。

この10月からIT部門を事業分社化して、『SOUSEI Technology』という会社になりました。ひとことで言うと、ふたつの住宅業界に特化したITサービスを提供している会社です」

ふたつのITサービスとは。

「ひとつは、住宅を作る側が、家に関するあらゆる情報をスマホで管理できるマイホームアプリ『knot(ノット)』」。担当者とのやりとりから、図面、保証書、取扱説明書…...。あらゆる情報を管理できる、当たり前だけどいままでなかったサービスを、戸建向け、マンション向け、リフォーム会社向けに提供しています。

もうひとつは、メインとなるホームOS『v-ex(ベックス)』。住宅オペレーションシステムのゲートウェイデバイスです。

コンセプトは、『ひとつの家にひとつの頭脳を』というイメージ。家のリビングにつける、13センチ角くらいの白いコンピュータです。初期で提供しているものは、Amazonと提携しており、Amazon Echoを使った家電の音声制御、センサーによる、温度・湿度などの状態管理、自宅内決済システムなどが使えます。

我々がサービスを提供するためのデバイスではなく、これを使って自社サービスを展開したいという方に、使っていただくイメージです。

マルチゲートウェイとして、赤外線、Wi-fi、ブルートゥース、Gウェーブなどさまざまなプロトコル、物理のインターフェイスは、USB、HDMI、NFCで対応できるようになっています」

スマートホーム化をより身近に

このゲートウェイデバイス「v-ex」によって、どのようなことができるのでしょうか。

「理想としては、ユーザーのもとに、毎月新しいサービスが届き、月額300円、200円のサービスなど、お好きなものを申し込んで使ってもらえる環境を作りたい、と思っています。

月額課金ではなく、イニシャルコストで一般世帯用が18万円、モデルハウス設置が15万円。オールワンストップで作業をするがポイントなので、お申込みいただければ、47都道府県どこでも訪問、設置して、スマホの設定、使い方の説明もすべておこないます。

使い始めたあともコールセンター対応、故障時は修理ではなく交換対応します。使わない日が2〜3日でもあれば、ユーザーはすぐに離れてしまうので、ここは徹底しています」

乃村さんが強調するのは、「このデバイスが“家電ではなく住宅の建材である”という位置づけだ」という点。デバイスというからには、家電のイメージが強いですが、いったいなぜでしょうか?

「スタートアップなので、家電メーカーさんから『ぜひ売りましょう』と声を掛けてもらい、喉から手が出るほど売上がほしいのですが、我慢しています。

家電として月額課金をするモデルだと、出資は家計からになってしまう。家計のお財布から毎月お金をとるのは非常に難しい。

住宅用の建材という位置づけであれば、家を買うときの感覚で『便利になるなら18万円でもアリか』と思ってもらえます。さらに、スマホなどのアプリでは、みなさん毎月かなりの金額を使う方が多いですよね。

このようにマネタイズのポイントを作りながら、インストールチャネルを確立して、住宅IoTを広げていけるのではないか。そのように考えています」

住宅IoTが普及しなかったのは、マネタイズポイントの問題だった。この見立てが正しければ、彼らが仕掛けるこのサービスによって、住宅のIT化がどんどん進むのかもしれません。

プランティオ共同創業者/CEO 芹澤孝悦

農業の本質を再定義する、AIを活用した「都市型農業」

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農業を再定義するーー。「住宅×IoT」の文脈で、ひとこと聞いただけではピンと来ない言葉を語るのは、プランティオの共同創業者、芹澤孝悦さんです。いったい、どのような会社なのでしょうか。

「プランティオは、いわゆる社会問題解決型のスタートアップ。解決したいのは、食料自給率の低下やフードロス、食のリテラシーの低下といった食と農業に関する問題です。味噌の作り方もわからない日本人が増え、うちの4歳の姪っ子はトマトがどこから来たかさえわからない。

そこで、かつて食と農がライフスタイルの中心にあった世界を取り戻したいと思っています。従来の農業をマクロのファーミングとするなら、目指すのは、どこでも誰でもできる分散型のマイクロファーミングです。農業の本質を再定義したい。平たく言うと、『みんなで野菜を育ててみませんか?』というスタートアップです」

社会問題解決型というと、若干難しく感じられます。しかし、この「みんなで野菜を育ててみる」という事例は、すでに多くの国が実践しているようです。

「現在の農業の状況を簡単に説明します。ニューヨークのブルックリンのレジデンスの4〜5棟にひとつ、昔は、プールやジムを作っていたんですが、最近では、畑がついているのが当たり前になってきています。

次に、ロンドンの話です。2012年、オリンピックが開催された年に、「2012箇所のファームを作る」といって盛り上がったんですね。そこから、たったの2年で2012箇所をとっくに超えました。先月までロンドンにいましたが、その時点では3040箇所を超えていました。面積は88万平方メートル、150万食分の食糧生産ができている、という状況です。

つまり、誰もが不可能だと思っていた、大都市での食糧生産が可能になったということ。約10%は食料自給率が上がった、と聞いています。

日本でも、レンタル菜園の市場があって、平成30年時点では、1万5000箇所と数字も右肩上がり。渋谷区では、『都市農家を育てよう』というNPO『アーバンファーマーズクラブ』も立ち上がっていて、私たちもメンバーとなっています」

農業をコミュニティー化する

世界的にアーバンファーミングが進んでいることはわかりましたが、プランティオはどのようなサービスを提供しているのでしょうか。

「私たちは、遠くなってしまった既存の農業と人類を近づけるため、アーバンファーミング事業をおこなっています。

私たちの定義する『アーバンファーミング』は、IoTとAIをかけ合わせた、コミュニティファームです。人と人が野菜の栽培を介して、コミュニケーションする世界。マンションやオフィスなど、あらゆる遊休地を、コミュニティと生産性がある場所へと変えていく。“みんなで育てる”ことがコンセプトです」

AIによって、「みんなで育てる」ための情報がユーザーに通知され、その情報をもとにしたコミュニケーションが醸成されていくのだといいます。

「『この畑は自分のものだ』と専有するのではなく、ジムのような感じで、いろいろなファームに行けます。AIがついたプランターにはカメラと日照センサーが付いていて、スマホのアプリに『いついつに、植物の芽が出ます』と通知がくる。

『花が咲きました』『間引きの時期です』『収穫期です』という通知や、誰がチェックインしているかという情報が共有され、ユーザー同士でコミュニケーションができる。AIによって収穫期という最大の楽しみの時期を予測して、コミュニティを醸造していく、という形です。

ポップアップシェフと連携したり、ワークショップしたり、野菜を持ち込める飲食店を14店舗開発したりと、いろいろなことで実証実験を繰り返しています。これができると、究極の地産地消につながります。ブロックチェーンで管理されたトークンを流通、野菜と種の交換もできます。電源プラグは必要なく、8時間の充電で30日間動きます。鴻海さんでプロダクトを作り、畑と一緒に実証実験をしている段階です」

このAI×農業という事業をしかける背景には、芹澤さんの祖父の存在がありました。

「1949年、私の祖父が『プランター』を開発して、1955年の東京オリンピックで、『日本の農業のプランターはムーバブルだ』と世界中で爆発的に広まり、天皇陛下から勲章もいただきました。70年を経て、私が作っているのが、このAIとIoTを使った新しいプランターです」

ムーバブルなプランターに AIをかけあわせる。この70年越しで実現する祖父とのコラボで、“農業の再定義”という壮大な野望にチャレンジしているのです。

MODE, inc. 日本代表 上野聡志

集めたデータを有効に活用する、シリコンバレー発のサービス

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今回のピッチで唯一、シリコンバレーに本社がある「MODE, inc.」。日本代表の上野聡志さんが、会社の概要をこう語りました。

「我々は、シリコンバレーのスタートアップです。創業者は『GAKU UEDA』という日本人。グーグルで2番目の日本人エンジニアで、その後ツイッター社を経て立ち上げました。

メンバーはツイッターやヤフー、ゴープロなどで働いていたエンジニアがジョインして、アメリカが7名、日本が3名で運営しています。

この会社、もともとは『IoT×スプリンクラー』のスマートホーム向け事業をやって、うまくいかなかったところからスタートしました」

この会社のビジョンは、この世界で「人が何人いる」「温度は」「湿度は」…...といったさまざまな情報を正確に把握することだと言います。

「かつてIT革命が起こったとき、“GAFA”がなぜ勝ったのか。これはデータを使ったからです。そこで、みなさまにいかにデータを集めて効率的に使っていただくかを、企業レベルで実現する技術を提供する、という事業をやっています。

スマートホームの潮流でいうと、2015年ごろまでは『家の風呂を沸かす』などの制御が流行っていました。ところが2017年ごろからは、データ収集が主流になっていく。コネクティッド家電ではなく、データを集めるためにデバイスを置く、と。

このデータを集めて効率的に見せるところが、ぼくらの仕事です。そこから効率化したり、ビジネスを考えたりするのは、企業さまと一緒に考えよう、という感じです」

膨大なデータの解析ではスピードも重要

データの収集とは、具体的にはどんな内容なのか。

「たとえば、家や建物にいろいろなセンサーやゲートウェイを置いて、ネットワークをつくって、クラウドやストレージをつくる。仮に地震が起こったとき、商業施設で建材の状態はどうなっているか、データを正確に把握できます。

いままでは、必要なときにデータをとって紙で管理していたものを、データで管理しましょう、というわけです。たとえば、これはある管理会社に提案した内容ですが、Airbnb利用者の騒音がひどい場合、オムロンの環境センサーで騒音のデータを取ったり、パナソニックのアラームにつながった貯水塔の水量データをクラウドで管理したり。その他にも、ある商業施設のエントランスの騒音や照度をモニタリングするシステムを作っています。

NDAがきつくて細かくは言えないんですが……。仮にコネクティッドデバイスやゲートウェイがひとつの家に1〜3個あったとして、それを2万世帯に置く。それを60分に1回データを取って、24時間、365日やると、データが21億レコードになる。

これをデータマネジメントして、お客さんがふと『去年のデータを見たい』『リアルタイムで解析したい』といっても、うまくいかない。そこで、弊社の技術があれば、すばやく検索できます」

膨大なデータの解析においては、スピードも重要です。上野さんは、有名企業のサービスと比べても遜色ないと力説します。

「たとえば、Amazon RDSと比較しても、彼らが1クエリあたり2万レコードに対して5分かかるところを、ぼくらは0.1秒以内で返す。そうすると、アプリの検索性が上がったり、なにかしらリアルタイムでAI解析してすぐ返すのをデータベース上でできるようになる。

これまでデバイスが10台〜100台ならなんとかなったけど、1000台になるとクラウドって動かなくなる。そこで、我々はスケーラブルな解決ができる会社ですので、みなさんのビジネス上の課題を、ぜひ相談いただければと思います」

情報の扱い方がますます重要になっていく現代。多くのデータをもっているものの、どう扱っていいかわからない……。そんな企業にとっては、ありがたい存在といえるでしょう。

tsumug代表取締役 牧田恵里

物理カギは安全じゃない

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「物理カギってぜんぜん安全じゃない」。そう語るのは、tsumug代表取締役の牧田恵里さん。コネクティッド・ロック『TiNK』の開発を始めた理由を、このように語りました。

「この会社を始めた背景には、自身の実体験がありました。元彼が勝手に合い鍵をコピーして、別れた後も知らない間に不法侵入を繰り返していた、という過去があったんです。

その後、円満に解決はできたんですが、このとき『物理カギってぜんぜん安全じゃない』と気づいて。コピーされたことも、不法侵入されたことも、1ヶ月以上気づけなかった。そんな体験から、物理カギをなくしたいという思いで、コネクティッド・ロック『TiNK』を作っています」

現在、「スマートロック」と呼ばれる電子錠サービスを提供する会社は複数ありますが、彼女たちが開発する「コネクティッド・ロック」は、どのような違いがあるのでしょうか。

「他のスマートロックとなにが違うか。自信をもって言えるのは、私たちがいちばんリスクをとってカギを開発している点です。カギに取り付けるユニットではなく、カギそのもの、電子錠を作っています。

スマホや家庭用のWi-Fiを使わず、デバイスにシムが入っていて、カギ単体でLTE通信をする電子錠です。専用線で、カギの情報が外部に出ない構成。部屋の外から、ピンナンバーとNFC、スマートフォン経由でカギの開け閉めができるようになっています。

IoTデバイスって、生活で使うイメージが浮かびづらいので、“あるある”をムービーにしました。



みなさん、いい感じに渋い表情をされてますね(笑)。リアルタイムでLTE通信をすることで、この動画みたいな感覚でカギの削除もできます。お子様の見守り機能であったり、突然お母さんがきたときに、そのときだけ開けるカギを発行したり、オートロックだったり…...さまざまな使い方が可能です」

さらに、この電子錠は、他のサービスをどんどん追加していけるシステムになっているとか。どんなサービスを使えるようになるのか。

「現在tsumugで開発しているものは、3種類あります。コネクティッド・ロックのデバイスと、そのアプリケーション、APIでいろいろなサービスをのせていくためのシステム。近い未来、いろいろなサービスと連動していきたいと考えています。



こういったサービス連動を、今後はいろいろなパートナー企業と進める予定です。荷物を置いておけば集荷して梱包してくれるフリマサービスの宅内配送や、家事代行のためにワンタイムキーを発行したり。すでに福岡市ではこの宅内集荷の実証実験を行っています。またメルカリと共同で『メルチャリ』というシェアサイクルのカギを開発、実用化しています」

さらに、このデバイスの開発には、さまざまな企業の協力があると言います。

シャープが100年間培ってきた量産ノウハウを提供いただく『量産アクセラレーションプログラム』を受けています。また、通信プラットフォームは、さくらインターネットと一緒にやっています」

このTiNKが実用化された暁には、牧田さんと同じような怖い経験をする人は減り、これまでの“カギ”の概念を大きく変えるサービスになっていくかもしれません。


この日ピッチに登壇した5社の製品を含め、さまざまなデバイスが住宅に組み込まれて行く未来が待ち遠しい。そう感じた人も多いのではないでしょうか。

文:森祐介

毎日ウルトラ怪獣Tシャツを着ているフリー編集/ライター。インドネシアの新聞社、国会議員秘書、週刊誌記者を経て現職。政治・社会、アイドル、スポーツなどの仕事を主に担当しています。

写真:山﨑悠次

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