テクノロジー×カルチャーフェスティバル「SXSW」現地レポート──街ぐるみの巨大フェスティバルの全体像

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アメリカテキサス州オースティンで3月8日から17日まで開催している、インタラクティブメディア、映画、音楽の祭典「SXSW(South by Southwest)」に来ています。テクノロジースタートアップを軸に、幅広くSXSWの空気を速報します。

SXSWとは?

SXSWは、1987年にアメリカテキサス州オースティンで音楽の祭典として始まったイベントです。現在はインタラクティブ、フィルム、ミュージックフェスティバルを合わせて40万人を越える来場者が訪れる巨大イベントになっています。中でもインタラクティブショーは、スタートアップや大企業が新商品の発表やプロトタイプのテストをするなど、ピッチコンテストとしても有名です。

一般的なビジネスショーとは一線を画すインタラクティブフェスティバル

来てみてまず分かったことは、SXSWインタラクティブフェスティバルはビジネス見本市ではないということでした。

CESなどに代表されるビジネスメインのイベントとは違い、カンファレンスがメイン。トレードショーと呼ばれる展示会のサイズはCESの100分の1ほど、体感的には東京ビッグサイトの3ホール分くらいで、決してメインイベントではありません。また、メイン会場のオースティンコンベンションセンター以外の周辺施設が数え切れないほどあり、SXSW開催に合わせて、大企業や国などのさまざまな団体がイベントスペースやカフェ、バーなどを貸し切ってイベントを行っています。

SXSWは展示の見せ方も異なり、カジュアルで楽しい雰囲気が好まれます。SXSWに出展するモチベーションは具体的なビジネスの話よりは、世界各国から集まった情報感度の高い“イケてる”人たちにプロダクトや会社の取り組みを知ってもらい、フィードバックを得るというところにあるように思いました。

街全体が“フェスティバル”──深夜まで終わらない大量のイベント

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深夜2時頃の街の様子

SXSWでは、インタラクティブ、フィルム、ミュージックの三つのフェスティバルが、期間を少しずらして同時に開催しています。累計40万人の来場者が、10日間オースティンの街に放たれるわけです。コンベンショーセンターだけではなく直径1.5kmくらいの場所の周辺ホテルやカフェ、レストラン、バーがSXSW期間中だけ会場になります。街中はSXSWバッジをつけた人で溢れ、文字通り朝から晩まで、トークセッションやミートアップを含めると1日1000件ほどのイベントが行われているそうです。特に深夜帯には多くのバーでライブ演奏が開始、街中がクラブのような面持ちです。参加者はとにかく楽しさと疲労との戦いです。また、オースティンの行政機関も積極的にSXSWに介入していて、人通りの一番多い繁華街などは会期中、常に歩行者天国になっています。

街ぐるみのイベントとして面白いと思ったのが、あちこちの電柱に誰もがポスターを貼り付けて良い仕組みになっているところです。ラップが巻いてある柱は基本的に何を貼ってもOKなようで、スタートアップのフライヤー、イベントの告知、映画のポスターなど毎日大量に貼り重ねられています。

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メイン会場のコンベンションセンターの様子。柱には自由にポスターなどを貼ることができる。

ここは努力次第で目立てるところでもあるので、主催者によってはフライヤーを貼るためだけの人を雇っているところもありました。SXSWではオースティンの行政も含めてカジュアルでオープンな雰囲気を尊重していて、極論、警察に捕まるようなことをしなければ何をしても良いというところが面白いところ。例えばTwitterやForsquareはプロダクト初期にここでゲリラ的なプロモーションをして成功した事でも有名です。今回も、おそらくブースも入場バッジもないであろうスタートアップが、大量のフライヤーを街中で配っていました。

SXSW現地レポートの初回として、まずはSXSWが実際にどんな雰囲気なのかをお伝えしました。必ずしもトレードショーで立派なブースを構えることが成功に繋がるわけではないSXSWで、未来を変えるようなテクノロジープロダクトを報告していきます。


文・写真:近藤那央

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