3月8日から17日まで、米テキサス州オースティンで開催していたインタラクティブメディア、音楽、映画の祭典「SXSW(South by Southwest)」。今回はトレードショーで見つけた、仕事の流れを変えていくかもしれない、ソフトウェアを紹介します。
リモートワークに便利な、バーチャルホワイトボード「miro」
トレードショーの中で大きなブースを構え、ポップなデザインがひときわ目を引いていたのが「miro」です。「realtimeboad」という既に展開しているサービスのリブランディングで、複数人同時に、遠隔でバーチャルなホワイトボードを使えるサービスです。
実は私はリブランディング前のサービスを利用したことがあり、リアルタイムに相手のカーソルが見えるため、リモートワークでのブレインストーミングや、デザインに関する議論に非常に便利なサービスでした。
ブラジルで500社が導入するイベントオーガナイズツール「inEvent」
イベントオーガナイズ系のサービスも複数ありました。
ブラジルを拠点とする「inEvent」は、イベントやセミナーの運営に必要なものを全て一箇所にまとめた多機能なオーガナイザーツールです。例えば、企業がセミナーイベントを行う場合、ティザーサイトを作成し、フォームで情報を集め、チケットを販売して出欠をとったり、アンケートを行ったりする必要があります。
inEventでは、カスタムドメインを使ったティザーサイトの作成からチケット発券に至るまで、その全てを一つのダッシュボードから行えます。ブラジルでは既に500の企業が採用しているそうです。
イベントでの来場者登録からチケット発行までできる「elevent」
オンラインチケットを普通に使っている今、あえて紙のチケットの発券に特化したサービスもありました。「elevent」はイベント管理サービスで、SXSWでの物理チケットにも使用われています。チケットの販売のマネージメントから、実際に紙のチケットを発券するところまでをサポートしてくれます。
大規模なイベントになるほど、まだまだ紙のチケットが必要になる場合がまだまだ続くだろうことを考えると、来場者登録からプリントまで全て統一されたチケット発券システムには需要があるのだと思います。
複数のSNSを1ヶ所で管理できる「NapoleonCat」
SNSマーケティングのためのサービス「NapoleonCat」 は、各種SNSを一箇所に統合し、同一のダッシュボードから投稿したり、統計情報を見たりすることができるサービスです。ウェブサイトによると、Facebook、Instagram、Twitter、YouTube、PinterestなどのSNSをカバーしているとのことで、企業のSNS運用への活用を目指しています。
ビジネス向け動画に特化した「videommerce」
「videommerce」は、テンプレートや素材を使って簡単に宣伝用動画を作成できるサービスです。7000種類以上の動画をストックしており、好きな写真や文字を入れ込んで編集できます。ビジネス向けの動画を作ることに特化したテンプレートやアニメーションを用意していて、高画質で出力もできます。
SXSWは、TwitterやForsquareなどカルチャー×テックなコンシューマー向けサービスが萌芽した場所であり、そういったサービスが多く出展しているのかと予想していました。
しかし、今年に関しては最近のスタートアップ業界の流れと同じく、社内の業務を効率化する「SaaS(Software as a Service)」と呼ばれるジャンルのサービスが多かったように見えました。 また、多くの企業が創業(もしくはサービス開始)から1年ほどの若い企業で、中にはサービスローンチもしていない企業も。来年あるかも分からないほどできたてのスタートアップが、最初に世の中からのフィードバックを得る場としてトレードショーが機能しているように思いました。
文:近藤那央
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