破格かつ高性能。シンプルで実用的な家庭、オフィス用パーソナルロボット「temi」:SXSW現地レポート

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3月8日から17日まで米テキサス州オースティンにて開催しているSXSW(South by Southwest)に来ています。前回はSXSWの全体的な雰囲気をレポートしました。

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今回は10日から13日まで開催していたトレードショーから、注目のロボットスタートアップを紹介します。

パーソナルロボット「temi」とは?

2018年はKuriやJiboなどアメリカで注目を集めていた家庭用ロボットスタートアップの失敗が続きましたが、またアメリカ企業が興味深い家庭用ロボットを発表しました。

その名はtemi。今まで世に出てきた家庭用ロボットに多かったコミュニケーション機能や可愛らしさを一切無くし、機能性に絞っています。

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パーソナルロボット「temi」

大きさはだいたい6歳くらいの子供ほどで、タブレットが上部についています。下部には空間認識をするライダーなどの複数のセンサーとタイヤがついていて、家の中を動き回ることを想定した作りです。

機能は簡単にいうと、“動く画面がついたAlexa(アレクサ)”。SXSWにいた説明員もそう言っていました。公式サイトを確認すると、アレクサやGoogleアシスタントが入っているのではなく、アシスタント機能も独自AIのようです。SXSWでは目の前にいる人についてくるというデモを披露していて、実際に私もやってみました。自動でついてくることが必要なシチュエーションが家庭でどの程度あるのかわからない部分もありますが、その精度は良さそうでした。

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会場のデモ。例えばYouTubeを流しているtemiを自分について来させることができる。

また、アレクサ的な機能の他に力を入れているのがテレプレゼンス機能です。プロモーション動画を確認すると専用アプリから家庭のtemiを操縦してビデオ会議ができ、また1つのアプリから複数のtemiにテレプレゼンスできるようです。例えば出張先で自宅のtemiを操作して子供とコミュニケーションを取った後、会社のミーティングに参加するといったユースケースを提案しています。


temiのプロモーション動画
約1500ドル! 破格のtemiがオフィスの新常識になるかもしれない

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SXSWトレードショーに大きなブースを構えていたtemi

そしてとにかく驚いたのがその価格です。ライダーを搭載し3Dの地図を作り、家の中を動き回り、テレプレゼンスができるという話だけを聞くと30万円以上はしそうですが、2019年3月現在のアメリカでの価格は1499ドル(約16万円)。PCと変わらない価格で実用的なテレプレゼンスロボットが購入できます。

パーソナルロボットと銘打っている事からも、temi社が1番のターゲットとしているのは家庭用だと思いますが、まずはオフィス利用が進むのではないかと思いました。10年以上前から市場に出てきていたテレプレゼンスロボットですが、価格や操作性の問題でなかなか一般には普及していません。今では多くのオフィスのミーティングルームに大型テレビがあるように、多くの企業がtemiを常備するという新常識も十分にあり得る話なのではないかと感じました。

さらに、temiは開発者向けに開発キットの公開を発表していて、研究の題材としても非常に使い勝手の良いロボットと言えそうです。

コンシューマー向けのロボットは掃除用ロボットのルンバ以外、まだまだ普及には至っていません。その理由に、多くのロボットが値段に見合った実用性を消費者に訴求できていないことがあります。今までの家庭用ロボットに多かった、可愛らしくコミュニケーションもできて、しかも便利な機能もあるというデザインから、完全に機能に絞り、かつ値段を低く設定したtemiからはゲームチェンジャーになるかもしれない匂いを感じました。


文:近藤那央

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